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「いつまで住んでるつもりなの!」 中国・人権派弁護士一家に対し“強制立ち退き”迫る 電気ガス止める嫌がらせも「こんな生活するなんて…」

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中国の著名な元人権派弁護士の一家に対し家からの立ち退きを迫るなど、当局からの圧力が強まっていることが分かりました。

真っ暗な部屋で懐中電灯の明かりをたよりに勉強をする子ども。電気もガスも使えません。

王全璋さんの妻 李文足さん
「まさか北京でろうそくを使う生活をするなんて思わなかった」

ここは北京市内にある元人権派弁護士・王全璋さんとその家族が暮らす家。一家を家から追い出そうと、電気やガスをとめる嫌がらせが続いていました。

王全璋さんの妻 李文足さん
「料理を作ろうと思ったら火がつかない」

政府に不当な扱いを受けた人たちの弁護をしていた王さんは、2015年に当局に身柄を拘束され、国家政権転覆罪で4年6か月の実刑判決を受けました。



2020年に出所しましたが、弁護士資格は剥奪され、今は地方政府などを相手取った裁判を抱えている人に法律面からアドバイスをするなどの活動をしています。

さらに…

「いつまで住んでるつもりなの」

当局の意を受けたのか、家主が退去を迫ります。この状況について王さんは。

王全璋さん
「こんなことは初めてで、最もひどい状況です。水や電気を止めることで住民を追い出すのは違法です」

先月、人権問題について中国に批判的なドイツの外相が訪中したのに合わせ、別の人権派弁護士を軟禁するなど、統制を強めた中国。王さんは、今回の圧力もその一環ではないかとみています。

王全璋さん
「警察も私たちのような人権活動家を管理するのが面倒になり、家主をつかって追い出すという強硬な手段に出ることにしたのでしょう。人権活動家という身分によって、家族を安心して生活させてやれないことについては無力であると感じます」

当局の嫌がらせにより、家にいられなくなってしまった王さん一家。中国の人権活動家の置かれた立場はますます厳しいものになっています。

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