現代ビジネス

韓国「日本の仏像を盗んだ」騒動で、いよいよ…!

日本から韓国に住んでからすでに10年が過ぎたが、韓国では日本では起こり得ないような非常識なことに遭遇するし、そういった意味では飽きない国かも知れない。そんな馬鹿げた事件の一つが、対馬の仏像盗難事件だ。
当初、単純な盗難騒動として、常識的に考えれば一定の捜査の後にすぐに仏像は日本に返却されるものと思われていたが、なんと最高裁(大法院)までこじれてしまった。 判決はやっと日本の所有権が認められて、返還されるようなのだが、この事件こそが韓国左派の「根深さ」を日本が理解できた事件ではなかったかと私は思っている。今回は韓国という国の左派思想がどこまで浸透し、どういった価値観かが垣間見えたからである。 この仏像窃盗は2012年、李明博政権下で起きた事件だ。韓国窃盗団は対馬にある海神神社から銅造如来立像を、観音寺からは高麗金銅観世音菩薩坐像を盗み、韓国へ密輸。事件発覚後、ふたつの仏像のうち銅造如来立像は韓国内で所有権を主張する者がいなかったために返還された。 一方で、高麗金銅観世音菩薩坐像は2013年2月に韓国の浮石寺(プソクサ)が「倭寇の略奪で日本に渡ったはずだ」と主張し、韓国政府が仏像を日本へ返還しないように仮処分を求めたのだ。 結局、その所有権をめぐって約10年以上、裁判が続けられてきたわけだ。
「反日正義」「愛国心」って…!
そんな裁判の中で、私が注視していたのは、この様な窃盗すらも「反日正義」「愛国心」というフレーズで擁護する人たちがいたという現実だ。 ちなみに、この仏道窃盗団は4人組なのだが4人合わせて前科56犯、平均年齢62歳の韓国人だったという。 そんな彼らについて、朝鮮日報はこう詳細を伝えている。 <彼らは文化財だけでなく機械、たばこなどカネになる物は何でも盗んだ。彼らが対馬遠征に出たのは、文化財の価値に比べ、現地の管理が緩いという情報を得たためだとされる。不法犯罪の利益を狙っただけで、文化財の回収とは関係なかったことになる。そんな盗品を韓国の裁判所は『略奪されたかもしれない』として10年以上も韓国に引き留めたままだ> 朝鮮日報の記事を見れば、ただの「どろぼう」であるとわかる。 それにもかかわらず、「倭寇の略奪で日本に渡ったはずだ」という訴えが、左派の手に掛かると「反日正義」「愛国心」と変わってしまうのだから呆れてモノが言えない。
返還は「売国奴のすること」だ、と…
この仏像事件が起きた当初、多くのメディアも「盗んだ物を返さない非常識」を訴えていた。だが、一旦「略奪で日本に渡った」というフレーズが出ると、それを強調して国民意識を反日扇動する人たちが出てくるのだから始末に負えないとはまさにこのことだろう。 一部のメディアと左派団体はこの窃盗団を「愛国者」と持ち上げ、「仏像窃盗も愛国心から」と強く訴えながら、日本への返還は「売国奴のすること」と罵っていたのを強く覚えている。この事件は李明博政権で起きたが、すでにこの時に左派は韓国国民の思想コントロールが終了していたのかも知れないとすら感じる。 実際、私の知り合いの韓国人も、朴槿恵政権になっても市民団体の主張にホイホイ踊らされ、恥ずかしげもなくローソク集会を「民主主義の証明」と言っていた。その後、ローソク集会が終わり、文在寅政権の失策隠しである「反日・不買」運動にもホイホイと踊らされたわけだが、その裏では左派がずっと利権を貪り喰っていたのだ。